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四半期レビューは地味?

 監査法人では、繁忙期が終わって気づくと四半期が始まっています。

 四半期レビューは質問と分析的手続が中心です。確認や突合などの手続きはしません。帳簿をもらって、比較して、重要なものや気になるところがあれば質問します。

 基本的に、四半期レビューで無限定適正意見以外の意見が出ることはありません。細かく見れないからというのもありますが、分析結果は帳簿に合わせるようにします。質問と、分析的手続なんていうただでさえ地味な手続なのに、なにも生み出さない。で、期末になって焦り始める。これ、意味があるのか疑問ですよね。

 

 

 情報の適時開示を求められているのはわかりますが、簡略な手続であることは知っている人は知っています。監査人としての結論も、適正と認めると言いきれていないところが有用性に欠けている気がします。であれば、四半期レビューは廃止して、中間監査と期末監査に力を入れたほうがいい気がします。

 

 有用性があるとは言い切れない四半期レビューに時間を割き、適時開示を保つか、年二回の監査に力を入れ有用な情報を担保するか。一度振り返って考えないといけない気がします。

 

 

全社統制は難しい?

 全社統制はその名の通り、全社レベルで適用される内部統制です。

 全社統制は、簡単に見えますが、個人的には難しいなと感じました。全社レベルの統制なので、統制が本当に正しいのか、目的に合っているのか、もっと深く見たほうがいいのか。そこの判断が必要になってきます。現金や固定資産みたいに、教科書に載っていない項目であることも難しく感じる要因です。

『ウェブサイトから情報を得ているか?』なんて、上場会社の統制としてはちょっと滑稽に思えますが、そんな話がたくさん出てきます。

 

 

 

上場会社の中でも規模の小さい会社や上場していない子会社だと、経理部の人数が2、3人くらいのところもあります。そうすると、そもそも統制がしっかり整備されていないところや、費用対効果で整備できないところもあります。そうすると、明確な基準がない全社統制は難しく感じてしまいます。

監査人の役割としては、間違っているところは間違っていると指摘したほうがいいのですが、監査法人側の都合で、時間がないからとうやむやにしてしまうこともあります。ただ、本当に重要なところは見逃さないので、リスクアプローチの観点からはこんなものかなとも思ってしまいます。

基準がなく、先輩すらよくわかっておらず、そんな中で自分の意見をしっかりと言わないといけない状況は、新人にとっては一番つらいのではないかと思います。

        

売買取引関連の気をつけたい取引

手形の裏書譲渡

 

取引:商品を売り上げて、手形を受け取った。

(借方)受取手形 / (貸方)売上

取引:商品を仕入れ、手形を裏書譲渡した。

(借方)仕入 / (貸方)受取手形

 

 通常、手形を振り出すと、支払手形が増加することになります。でも、事前に入手した手形を裏書譲渡した場合、手形金額を受け取る権利がなくなるので、受取手形が減少することになります。

 

自己振出手形

 

取引:商品を売り上げ、当社がかねて振り出した約束手形を受け取った。

(借方)支払手形 / (貸方)売上

 

 通常、手形を受け取ると、受取手形が減少することになります。でも、自分が以前振り出した手形を受け取った場合、手形金額を支払う義務がなくなるので、支払手形が減少することになります。

 

 

 

手形の割引

 

取引:約束手形を取引銀行で割引、割引料を差し引いた残額を当座預金とした。

(借方)当座預金  /  受取手形

    手形売却損

 

 約束手形を期日前に割引く(売却)と、満期日までの期間に対応する利息と手数料が差し引かれた金額を受け取ることになります。差し引かれた金額は、手形売却損として処理することになります。

 

貸借の区別

どうも、coboです。

 今回は貸借の区別についてみていきたいと思います。

 

 簿記を始めたばかりのころは、貸借の区別がつかず、混乱する人が多いです。そこで、借方と貸方の区別を見ていきたいと思います。借方が左で、貸方が右です。これは覚えてください。簿記を勉強する間は、ずっとつきまとう問題です。

 

 財務諸表の構成要素

 財務諸表は、決算書のことです。財務諸表はある時点までの成果や結果を表す書類です。

 財務諸表の構成要素は資産、負債、純資産、株主資本、包括利益、純利益、収益、費用です。まず覚えていただきたいのは、資産、負債、純資産、収益、費用です。この五つは仕訳をするうえでよく出てきます。

 

 

 

 定義

 難しい話は後回しにして、簡単に構成要素を説明したいと思います。

 資産は日常生活で使うあの資産だと思ってください。現金や株、車、土地などがあります。

 負債も、イメージができると思います。これから払わなくちゃいけないもので、借金や退職金などがあります。

 純資産は資産から負債を引いたもので、資本金や累積した利益があります。

 収益は資産を増やすものか、負債を減らすものです。売上や受取利息などがあります。

 費用は資産を減らすものか、負債を増やすものです。広告費や支払利息などがあります。

 財務諸表の中で、最初に覚えていただきたいのは貸借対照表と損益計算書です。

 貸借対照表はある特定時点の状態を表します。

 損益計算書はある一定期間の流れを表します。

 これだけではわからないと思いますが、覚えておいてください。

 

貸借対照表の構成要素

 貸借対照表の構成要素は資産、負債、純資産です。

 

貸借対照表
資産 負債
純資産

 

損益計算書の構成要素

 損益計算書の構成要素は収益、費用、純利益です。

 

損益計算書
費用 収益
利益

 

  表を見るとわかりやすいと思います。資産が増えると借方(左)、資産が減ると貸方(右)。収益が増えると貸方(右)、収益が減ると借方(左)。こんな風に区別していきます。

 実際の仕訳例を見ていきましょう。

 

取引1:商品を売り上げて、現金を受け取った。

 (借方)現金 / (貸方)売上

 この場合、現金という資産が増えるので、現金を借方(左)に置きます。これは、現金を受け取ったという結果であり、現金がある状態となります。

 売上という収益が増えたので、売上を貸方(右)に置きます。現金が増えた原因は、商品を売り上げたことです。売上は、取引の流れを表しています。

 

取引2:銀行からお金を借りた。

 (借方)現金 / (貸方)借入金

 この場合、現金という資産が増えるので、現金を借方(左)に置きます。お金を借りたので、借入金が増加します。借入金は負債なので、貸方(右)に置いて負債の増加を表します。

 

取引3:取引先にお金を貸した。

 (借方)貸付金 / (貸方)現金

 借入金とは逆のパターンで、現金という資産は減少しますが、貸しただけなので、後で返してもらえます。あとで現金が増加するので、貸付金という資産が増えます。資産の増加は借方(左)で、資産の減少は貸方(右)です。

 

 現金から見ると、お金を借入れるとき、現金は左に来ます。なので、左が借方になります。反対に、お金を貸すとき、現金は右に来ます。なので、右が貸方になります。

 貸借は、このように区別してください。

 最初は区別するのが難しいかもしれませんが、頑張って覚えるようにしてください。

 

公認会計士の給料事情その1

 今回は、会計士の給料事情についてお話ししたいと思います。

 

 会計士の給料は高いというイメージが一般的ではないでしょうか。

 実際、その通りです。平均年収が800万円以上と言われています。

 

 監査法人に入社すると、一年目から500万円はもらえると思います。表現が曖昧なのは、法人や、所属するチームによって違うからです。忙しい人は、600万円もらえる人もいます。それ以上もらっている人もいます。労基法に引っかかりそうですけどね。もちろん、残業がほとんどなくて500万円に到達しない人もいます。基本給とボーナス合わせると、450~480万円になります。

 

 3,4年経つと階級が上がり、シニアと呼ばれるようになります。700万円くらいもらえます。忙しい人だと、1000万超える人もいます。

 

 

 

 7,8年経つと階級がさらに上がり、マネージャーと呼ばれるようになります。昇進に条件をつけている法人もあります。英語の実力が問われることもあります。給料は1000万円くらいです。マネージャーになると残業手当がつかないので、シニアの時のほうがもらっていたという人もいます。管理監督者の条件である経営に参加というのは微妙なところがありますが。

 

 マネージャーの次は、シニアマネージャーと呼ばれます。1200万円くらいもらえます。

 

 それ以降も階級はあるのですが、具体的な数字をご紹介するのは一旦ここら辺でやめにします。

 注目していただきたいことがいくつかあります。

 

 まず、残業の多さです。

 色々なサイトで平均給料を調べると、この職業はこれくらい、と教えてくれます。でも、その数字は残業代込みですよね。

 個人的には、ワークライフバランスが重視されているのであれば、平均給料も残業代を別にして考えてほしいと思っています。

 平均残業時間が月平均45~60時間くらいと考えてください。ここでも平均が出ましたが、繁忙期は80~100時間を超えることもあります。繁忙期はだいたい二回あって、4,5月と1,2月です。それに加えて四半期決算もあるので、年間を通して割と忙しいなという実感です。

 残業が多いからダメとまでは言い切れませんが、プライベートを重視したい方にとっては向いていない仕事と言えそうです。

 ベースがいいのと、しっかりと残業代を請求できるのとで、恵まれてると言われればそれまでなのですが。

 

 忙しすぎて3年くらいでやめてしまう人は多いですし、1年くらいでやめてしまう人も少なからずいます。残業手当が欲しいからとマネージャーに上がらない人もいます。会計士業界は、そんな、ちょっと異常な業界で、その代わりと言えるかはわかりませんが、給料は割ともらえるほうです。

自己紹介

 初めまして、coboです。

 2015年に会計士試験に合格して、ITに強い会計士を目指してます。

 

 と言っても、意識高い系ではありません。

 合格後、大手監査法人に入って、なにをしていきたいか考えたときに、これからITわからないと生き残れないと考えただけです。職務経験は無くて、強みがないので、それくらいじゃないと他の人たちと並べる気がしないと思っています。

 特にITに強いというわけでもなく、入社後初めてITに関わることになりました。

 

 このブログでは、会計や監査、IT関係で、役立ちそうな情報や思ったことを書いていきたいと思います。

 経験もまだ浅くて、さらっと自慢も入れて、拙いブログになるかと思いますが、よろしくお願いします。